ISO国際標準化機構とは
International Organization for Standerdizationの略で、語源は古典ギリシャ語の『ISOS』(平等、標準)からきています。1947年にロンドンで創設された国際間の物やサービスの流通を円滑にする為の規格作りを進める国際機関(本部はスイスのジュネーブ)である。18ヶ国が理事国で128国が参加しており、日本は米、英、仏、独、露とならんで永久理事国である。尚、日本からは日本工業標準調査会(JISC)が加盟している。

環境ISO規格14001(国際環境規格)とは
1996年9月、ISOにより環境に優しい組織(企業、自治体等)を認定する為の環境マネジメント規格が国際規格として制定、発効された。「環境保全に取組み、持続的に発展できる経済社会作り」と「世界各国が公平に役割分担をする」ための国際標準(グローバルスタンダード)である。又、ISO14001-EMS(環境マネジメントシステム)は『自分達で環境の目標を立て、実践し見直して、又次の目標に向けて行動していく仕組み』のことであり、本質的にはマネジメントシステムとして取り入れることにより、ビジネス改善に大いに役立ち且つ効果が発揮される。
ISO14001制定の背景と経緯
[背景]産業革命以来、人間生活並びに組織(企業、自治体等)活動は地球環境に対して、温暖化や酸性雨、オゾン層の破壊、熱帯林の減少、海洋河川の汚染等々様々な病巣を残してきた。環境問題は局地的地域的な問題から国境を越えて地球規模で深刻化しています。如何に地球環境に対して高い問題意識をもっている組織かどうか問われてきている現在である。[経緯]1972年環境や人口問題等研究している国際民間団体「ローマ・クラブ」が“2000年には地球の人口が70億人になり、食料、環境汚染等で地球の限界が見えてくる”という『成長の限界』という論文を発表して世界的な反響を巻き起こした。これをきっかけに国連において経済将来性また92年地球サミットにて『リオ宣言アジェンダ21』等提唱され1996年9月に制定され、JISもJIS Q14001を発行した。
認証取得状況
H16年1月末現在、日本国内では14,044事業所が取得しており、月平均約300事業所が取得している状況である。岐阜県では296事業所が取得しており国内では13番目に位置している。
認証取得の目的(民間)
1)イメージアップ
2)経営方針の徹底、体質強化改善
3)優秀なる人材の発掘、育成
4)経営基盤の安定
5)ビジネスチャンスの拡大(行政の優遇制度も含め)
6)コストダウン(利益改善)
7)社会及び地域社会との良好な関係
8)環境問題におけるリスク回避並びに適正コストにて保険に加入
9)行政との信頼関係・・・許認可など取得を容易にする。【認証取得企業に対する優遇制度の活用】

品質ISO規格9000(品質国際規格)とは
1987年、ISOにより品質保証の国際規格として制定された。その後2000年に、品質マネジメントシステムの国際規格として改定された。品質マネジメントシステムとは企業活動(行政含む)におけるプロセスを明確にして管理する仕組みのことであり、顧客の期待の変化に応じてプロセスを継続的に改善していく経営管理手法であり、このマネジメントシステムを取り入れることにより、ビジネス改善に大いに役立ち、効果が発揮される。
ISO9001制定の背景と経緯
[背景]品質保証という概念はアメリカ軍の軍用規格から始まり、1970年代にイギリス、アメリカ、フランス、ドイツ、カナダ等が相次いで独自の品質保証規格を策定した。しかし、国内だけなら問題ないが、国際間の取引を考えた場合、規格がばらばらでは、せっかくの規格も取引上において障害になり、統一された規格の必要性、重要性が生じてきた。[経緯]1976年、ISOに品質保証に関する委員会TC176が設置され活動を開始した。1987年国際規格ISO9000シリーズが正式に誕生した。国際規格見直しの原則により、1994年に小改正、2000年に大改正され、現在の新規格に至っている。またこの規格はJISにおいても、JISQ9001として発行されている。
認証取得状況
H14年12月末現在、日本国内では35,344組織が取得しており、月平均約600組織が取得している状況である。
認証取得の目的(民間)
1)イメージアップ
2)経営方針の徹底、体質強化改善
3)優秀なる人材の発掘、育成
4)経営基盤の安定
5)ビジネスチャンスの拡大(行政の優遇制度も含め)
6)品質の向上
7)顧客意識の向上
8)顧客からの監査が減少
9)企業間の差別化
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